Biz Law Hack - 別館

半匿名ブログで過去に書いた法律記事をこちらに写しました。
Biz Law Hack本館はこちら。http://bizlaw.ldblog.jp/

2.ファンド運営者の競業制限との関係

ファンドの運営者をファンドの運営に注力させるという目的で、契約書では、ファンドの運営者が他の エンティティの運営にかかわることを基本的に禁止しています。

これとの関係を注意する必要があります。

間接的な投資に使 うエンティティに対してのサービスの提供が制限されることは、ファンド運用者も投資家も基本的には望んでいないはずなのですが、個別の投資について反対し たい投資家が出てこないとも限らないので、注意して契約書を作成する必要があります。

3.投資対象

パートナーシップを新 たに作成して間に入れる場合には、ファンドへの投資がポートフォリオ会社への投資のための手段であることが明確ですが、既存の会社を使う場合、それ自体が ポートフォリオ会社に該当するのではないかという疑義が出てくる可能性があります。

とくに、協調投資家がいる場合には、当該会社自体が JVでないかという疑いが強まってきます。

また、そのまま持株会社となって実質的に機能してしまうことがあると、さらに疑いが強まりま す。

そのため、この点を明確にしておくことが理想的なのですが、ポートフォリオ会社の定義に明確に落とし込むのはなかなか難しいと思いま す。

常識の範囲で判断できないことも無いのですが、できる範囲で明確にしておく努力はしたいところです。「ポートフォリオ会社と は、・・・・・・。疑義のないように付言すると、ポートフォリオ投資のために用いられる間接的なエンティティは含まない。」というのが(文言はもう少し 練った方がよいと思います。)、今のところ思いつくアイデアです。


続きます。
    このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック Clip to Evernote

投資ファンドがポートフォリオ会社(投資対象の会社)に投資をする際には、ポートフォリオ会社の株式を直接に保有する方法のほか、間に一定のエンティティを入れて間接的に投資することがあります。

間にエンティティを入れる理由については、当該エンティティがパートナーシップか会社化によっても異なりますが、大雑把に言うと、①証券法・業法などによる規制上の理由、②税金上の理由、③責任を遮断するための理由、④事務処理の簡便化の理由(ポートフォリオ会社に対する窓口をひとつにするという理由も含む。)、などがあると思います。

この投資を行うにあたっての契約書での手当について、整理してみます。

1.間接的な投資を認める条項

まず、なによりも間接的な投資を認める条項が必要です。これがないと、間接的な投資ができません。

契約書には、投資目的や投資対象が定められますが、間接的な投資のためのエンティティは、大抵の場合、この投資目的や投資対象には含まれません。

契約書では、「その他ファンドの目的達成のために必要な一切の行為」が可能であるとの規定が設けられることが一般的ですが、明示しておいた方が疑義がなくて良いと思います。


続きます。
    このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック Clip to Evernote

続きです。

④ ファンド運用者の取り分をファンド資産として留保しておき、最後にまとめて払う


ファンド運用者の取り分をどのように計算するかについては、①~③で見たようなバリエーションがあります。
これらとの違いは、ファンド運用者に対する支払いをせずに、ファンド資産としてキープしておくという点にあります。
この方法をとれば、取り返すということは考えなくて済みます。

6.クローバック

①’、②’、③’では、ファンド運用者から一定のお金を返してもらうアレンジになっています。これをクローバックと言います。

投資家から返金してもらうクローバックもありますが、それはまた別の話です。

この返金を確実なものにするために、いろいろなアレンジがありえます。景気が下むいてきてからは、投資家の交渉力が上がってきているはずなので、様々なアレンジが出てきているのではないかと思います。

7.その他の問題点

キャピタル・コール方式を取る場合で全額のコールが未だされていない場合にどのようなアレンジをするか、組合費用や税金の取り扱いをどうするか、などについても考えなければいけません。
場合分けをしてもキリがないので捨象しましたが、実際に契約書をドラフトするときは、実際のプロセスを想定して具体的に検討することが必要になります。


※ 書きためて日々アップしていく予定でしたが、諸事情によりまとめてアップしました。

    このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック Clip to Evernote

このページのトップヘ