Biz Law Hack - 別館

半匿名ブログで過去に書いた法律記事をこちらに写しました。
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2010年12月

1940年投資会社法ではどのようなエンティティが規制対象となっているかについてまとめてみました。

なお、アメリカのファンドが「会社型」といわれる点についてはこちらこちらを、投資会社の分類についてはこちらを参照。

1.原則ルール

「投資会社」は、投資会社法Section 3に定義されています。

Section 3(a)(1)は、原則ルールとして、以下のいずれかに該当する発行者(issuer)が投資会社に該当するとしています。
  1. 有価証券(securities)の投資又はトレーディングを主たる事業とするもの
  2. 分割型額面証券(face-amount certificates of the installment type)の発行事業に従事するもの
  3. 有価証券への投資・保有・トレーディング事業に従事し、非連結ベースで総資産の40%を超えて投資有価証券(investment securities)を保有するもの
ただし、3点目は、Rule 3a-1で修正されており、以下の要件を満たす場合にのみ投資会社に該当するとされています。
  • 保有する有価証券(政府証券、従業員有価証券会社の発行する有価証券、投資会社ではない子会社の発行する有価証券などを除く。)が総資産の45%以下
  • 上記の有価証券からの収益が税引き後純利益が45%以下
なお、投資会社に該当するためには、その組織形態は問われません。
組合、信託、法人その他どのような法形式であろうと、上記の要件に該当すれば、原則として「投資会社」となります。

上記を理解するための定義と上記原則からの除外規定については次回以降に続きます。


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続きです。

ユニット・インベストメント・トラストの各シリーズは、別個の銘柄であり、証券法上別の募集として取り扱われますが、ユニット・インベストメント・トラストの2つめ以降のシリーズについては、ミューチュアル・ファンドの効力発生後の訂正の自動的な効力発生と同様に、証券法Rule 487に準拠して、自動的な効力発生を選択することができます。

すなわち、新しいシリーズのregistration statementは、以下のような条件を満たした場合、登録者の指定した日時に効力が発生します。
  • ミューチュアル・ファンドの持分に対する投資事業を行っていないこと。
  • 効力発生日として提案された日時が当該シリーズのregistration statementの表紙又は効力発生前の訂正に定められていること。
  • すでにSECスタッフによりレビューされ、効力発生の宣言を受けた1つ以上の先行シリーズを指定し、(i)ポートフォリオ証券は、当該先行シリーズのものと大きく変わらないこと、(ii) ポートフォリオ証券又は重要な財務情報の特定に必要はものを除き、開示は当該先行シリーズのものと大きく変わらないこと、を表明すること。
  • 証券法Rule 460(仮目論見書の交付)を遵守していることを表明すること。
登録持分数については、ミューチュアル・ファンドと同様、投資会社法Section 24(f)(1)の下、持分数を限定することなく登録したものとみなされます。

Rule 24f-2による通知書を会計年度終了後90日以内に提出する必要がある点、当該期間中の販売持分数から解約持分数を控除した純持分販売数について、登録手数料を支払う点も同様です。

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(1)    二つの登録手続き

ユニット・インベストメント・トラストは、他の投資会社と同様に、以下の登録が必要になります。
  • 投資会社法に基づくファンド自身の登録
  • 証券法に基づく持分の登録
ほとんどの投資会社(ミューチュアルファンドを含む)は、ひとつの様式で書類を提出すれば、投資会社法と証券法の両方の登録義務を満たすことができるようになっていますが、ユニット・インベストメント・トラストの場合、投資会社法に基づく登録と証券法に基づく登録とで、別々の様式を提出する必要があります。

(2)    投資会社としての登録

ユニット・インベストメント・トラストが投資会社としての登録を受けるためには、Form N-8B-2を提出する必要があります。

ユニット・インベストメント・トラストが複数のシリーズで構成される場合、Form N-8B-2は最初のシリーズに関して提出され、その後は、記載された情報に影響を及ぼす重要な変更があった場合に訂正を提出することとなります。

(3)    証券法に基づく持分の登録

ユニット・インベストメント・トラストの持分を登録するためには、登録届出書(registration statement)としてForm S-6を提出する必要があります。

ユニット・インベストメント・トラストのシリーズのうち最初に発行されるForm S-6については、ミューチュアル・ファンドの登録と同様の手続きがとられます。

すなわち、SECのスタッフは約45日間でレビュー・コメントし、ユニット・インベストメント・トラスト側が回答するという手続きになります。SECスタッフとユニット・インベストメント・トラスト側が合意に至ったときに、ユニット・インベストメント・トラストは登録届出書の効力発生日を早めて、証券の預託日とするように要求することができます。


続きます。
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(2) 受託者(trustee)

ユニット・インベストメント・トラストの受託者は、信託の受託者として、自ら又は有価証券保管者(securities depository)を通じて資産を保管します。

そのほか、信託約款にどのように定められるかにもよりますが、以下のような役割も担います。
  • ポートフォリオ証券(投資した証券)から発生する利子及び配当の集約及び持分保有者に対する分配
  • 信託の記録管理及び報告
  • 信託の費用の適切な支払の確保
  • 持分保有者に対する年次報告書の提供
受託者の資格要件については、投資会社法Section 26に規定があり、受託者は、500,000ドル以上の資本を有する銀行である必要があります(Section 26(a)(1))。

また、Section 26(a)(3)は、受託者の辞任を制限しており、ユニット・インベストメント・トラストが完全に清算されるか、又は後継受託者が選任されるまで、受託者の辞任を禁止しています。

(3) 評価者(Evaluator)

評価者(evaluator)は、信託約款により求められるところに従ってポートフォリオ証券の評価をします。その評価は、持分の募集期間中は日々行われ、その後の頻度は低下するのが典型的のようです。

また、評価者は、監視者(supervisor)として、ポートフォリオ監視サービスを提供することもあります。

評価者は委託者/スポンサーから独立であることは求められていません。実際、評価者はスポンサーの関連者であることも多いようです。

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ユニット・インベストメント・トラストの関係当事者について簡単に説明していきます。

(1)    委託者(depositor)

ユニット・インベストメント・トラストの設立企画者は、スポンサーと呼ばれることが多いと思いますが、法律的には委託者(depositor)と区分されます。

「委託者」というと信託の委託者に限られそうですが、ユニット・インベストメント・トラストの登録用提出様式であるForm N8-B2では、設立・運営に中心的な役割を担う者であるとされており、スポンサーも含まれると理解されています。

なので、投資会社法の"depositor"に関する規定はスポンサーに適用されます。

委託者は、スポンサーとしてユニット・インベストメント・トラスト組成に中心的な役割を果たすほか、以下のような役割も担うことが多いようです。
  • ユニット・インベストメント・トラストによる持分募集の引受人(underwriter)としての役割
  • ポートフォリオを構成することとなる有価証券を購入することに責任を負うアキュミュレーター(accumulator)としての役割
  • 持分保有者の名簿を管理する役割
  • 解約その他ユニット・インベストメント・トラストにおいて有価証券の売却が適切である状況となった場合に、受託者に対して有価証券の処分を指示する役割
  • 持分の流通市場を確保する役割
投資会社法Section 9は、委託者又は引受人の資格要件について定めており、金融関係の犯罪をした人などは委託者になることができません。

また、委託者又は主たる引受人(principal underwriter)に対する報酬・費用の支払いについては、厳格な制限があります(投資会社法Section 26(a)(2)、同Rule 26a-1)。

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