ミューチュアル・ファンドは、内国歳入法 Subchapter Mの下、特別な取り扱いがなされています。

ミューチュアルファンドは内国歳入法Section 851の規制された投資会社(regulated investment company。RICと略されます。)として、所定の要件を満たす場合には、通常所得(ordinary income)及び投資家に分配される純実現譲渡所得についての連邦所得税が免除されています。

1.選択

ファンドが、登録投資会社として課税されることを選択すること(Section 851(b)(1))。

2.90%総収入テスト

ファンドの当該課税年度の総収入の90%以上が以下から発生していること(Section 851(b)(2))。
•    配当
•    利子(非課税利子を含む)
•    有価証券貸借取引(Section 512(a)(5)とSection 1058の要件を満たすものに限る。)から生じる所定の支払い。
•    有価証券もしくは外貨の販売その他の処分から生じる譲渡益又はファンドの有価証券又は通貨に対する投資に関して生じるその他の所得(オプション、フューチャー、フォワードの譲渡益を含むがこれに限らない。)
•    適格公衆取引パートナーシップ(qualified publicly traded partnership)の持分から生じる純収入

3.分散テスト(Diversification)

ファンドの課税年度における各四半期の最終日現在において、所定の分散投資がなされていること(Section 851(b)(3))。
具体的には以下の要件を満たしていることが必要です。

(1) ファンドの総資産の50%以上を以下に投資していること。
i    現金、現金項目(債権を含む)、米国政府証券及び他の規制された投資会社の証券。
ii    他の有価証券。ただし、単一の発行者への投資がファンドの総資産の価値の5%超とならないこと、発行者の議決権の10%超を保有しないことが条件。

(2) ファンドの資産の25%超が以下の資産に投資されないこと。
i    米国政府及び他の登録投資会社の有価証券を除いた単一の発行者の有価証券
ii    ファンドが支配し、同様の事業を営む2以上の発行者の証券
iii    1以上の適格公衆取引パートナーシップの有価証券

(1)iiと(2)iの要件がこれだけ見れば少しわかりづらいですが、ステップをふんで検討していけば難しくありません。たとえば、単一の発行者の発行す る証券にファンドが資産の25%を投資していたとしても、残り75%が分散投資されていれば、(1)iiとしてカウントはされませんが、(1)の要件を満 たします。

上記の判定を行うに当たってのルールは、Section 851(c)に規定があります。たとえば、議決権の20%以上を保有していれば「支配」ありとされます。

なお、この分散テストに満たない四半期があった場合でも、ファンドは、前四半期において分散テストを満たしており、かつ当該違反が、当該四半期中の有価証 券の取得によるものではない場合には、分散テストを満たしているものとして取り扱われます。またこれを満たさなくとも、当該違反が四半期終了後30日以内 に解消されるた場合には、分散テストを満たしているものとして取り扱われます(Section 851(d))。