ミューチュアル・ファンドを公衆に販売するまでは、原則として、2つの登録を済ませる必要があります。

まず1つ目として、ミューチュアル・ファンドは、投資会社法に基づき投資会社としての登録を行う必要があります。これはファンド自体の登録です。

2つ目としては、ファンド持分の公募について証券法に基づく登録も必要となります。これはファンド持分についての登録です。

1.投資会社としての登録が必要になる場面

投資会社としての登録については、投資会社法のSection 7に規定があります。米国法又はいずれかの州の法律に基づき組成された投資会社であって取締役会(信託形態の場合には受託者委員会)を有するものが、以下の行為などを行うためには、原則としてSECへの登録を完了することが必要となります(Section 7(a))。
  • 州際通商の手段(the mails or any means or instrumentality of interstate commerce)を使った、自らの発行する有価証券の募集・販売、販売後のの交付
  • 州際通商の手段を使った、有価証券の買取又は解約
  • 上記の活動を行う投資会社の支配。
また、ファンドが、米国法又はいずれかの州の法律に基づき組成された投資会社であって取締役会(信託形態の場合には受託者委員会)を有しないものである場合には、そのファンドのために以下の行為をする信託委託者もしくは受託者又は引受人(underwriter)がSECへの登録を完了しなければなりません(Section 7(b))。
  • 州際通商の手段を使った、自らの発行する有価証券の募集・販売もしくは売買後の交付、又は州際通商の手段を使った公募の対象となると信じる理由がある状況で行う有価証券の募集・販売もしくは売買後の交付
  • 州際通商の手段を使った、有価証券の買取又は解約
  • 投資会社のために、州際通商の手段を使って行う、有価証券の売買
なお、上記のようにSection 7は海外のファンドをカバーしていません。投資会社として登録を受けるためには、ファンドは米国で組成されたものである必要があります。そして、投資会社法Section 7(d)は、外国のエンティティが米国において持分を募集することを原則として禁止しています。

SECの除外命令(exemptive order)に従う場合にはこの限りではないとされていますが、SECのスタッフから除外命令を得ることは事実上不可能といわれているようです。