2.「会社型」とは

次は、「アメリカの投信は会社型である」の意味です。

上記のとおり、米国でポピュラーな公募ファンド であるミューチュアル・ファンドには、信託形態を用いるものもあります。それにもかかわらず、「アメリカの投信は会社型である」といわれます。

日本では、契約型=投資信託、会社型=投資法人、という分け方になっているので、わかりやすいのですが、信託形態のものがなぜ「会社型」といわれるかはわ かりづらいと思います。

これは、ガバナンス体制のためです。

1940年投資会社法(Investment Company Act of 1940)では、公募ファンドはその機関として、取締役会(board of directors。会社形態の場合)又は受託者委員会(board of trustees。信託形態の場合)を有することが求められています。

そして、ファンドの重要事項については取締役会又は受託者委員会 の承認、重要度が最大級のものについては持分保有者(shareholder)の承認が必要とされており、通常の株式会社に似たガバナンス体制とされてい ます。

さらに、形式論だけですが、投資会社法の条文の建て付け上も、信託形態のものも、「投資会社(investment company)」と呼ばれ、受託者委員会のメンバーは取締役に含まれると定義されているなど、信託形態でも会社として扱うということが姿勢として示され ています。

このため、アメリカの「投信」は「会社型」といわれます。

「会社型」と「契約型」の違いは、法的な形式ではなくて、実質的な点にあります。

日本の投資信託も、ごく限られた場合ですが、受益者の承認が必要と差れる場合があるので、「会社型」としての性格も一部あるといえます。