最近ファンド契約書ブログになってしまってますが、承継ファンドについて、忘れないうちにまとめておきたいと思います。

ファンドがせっせと会社を買収していき、ファンドの出資約束金額(キャピタル・コミットメント)を使い果たしてしまった場合、ファンドとしてはもはや新しい会社の買収は出来なくなります。

そうすると、ファンド運営者(またはこれに対するサービス提供者)の、投資案件の発掘、投資会社のデューデリ、投資のためのその他諸々のアレンジをする必要がなくなるので、これに携わっていた人たち(買収チーム)の仕事がなくなってしまいます。

管理報酬が買収チームの人件費をカバーしていれば、ファンド運営者にとって直接的な経済的損失はないのですが、買収チームがマーケットから離れてしまうというデメリットは非常に大きいと思われます。

また、買収チームが良い投資案件を潜在的に持っているものの、出資約束金額の関係で投資できないということがあります。この場合には、ファンド運営者としては、投資家から新たに資金を集めて投資案件を成就させたいところです。

そのため、ファンドの出資約束金額のほとんど(8割とか)を使ってしまった場合にはファンド運営者は新しいファンドの設立することができるという規定を契約書に入れることがあります。この新しいファンドのことを承継ファンドと呼んだりします。

これによって、買収チームはこの承継ファンドのために働くことができますので、承継ファンドはファンド運営者にとって好ましい仕組みです。


続きます。