続きです。

④ ファンド運用者の取り分をファンド資産として留保しておき、最後にまとめて払う


ファンド運用者の取り分をどのように計算するかについては、①~③で見たようなバリエーションがあります。
これらとの違いは、ファンド運用者に対する支払いをせずに、ファンド資産としてキープしておくという点にあります。
この方法をとれば、取り返すということは考えなくて済みます。

6.クローバック

①’、②’、③’では、ファンド運用者から一定のお金を返してもらうアレンジになっています。これをクローバックと言います。

投資家から返金してもらうクローバックもありますが、それはまた別の話です。

この返金を確実なものにするために、いろいろなアレンジがありえます。景気が下むいてきてからは、投資家の交渉力が上がってきているはずなので、様々なアレンジが出てきているのではないかと思います。

7.その他の問題点

キャピタル・コール方式を取る場合で全額のコールが未だされていない場合にどのようなアレンジをするか、組合費用や税金の取り扱いをどうするか、などについても考えなければいけません。
場合分けをしてもキリがないので捨象しましたが、実際に契約書をドラフトするときは、実際のプロセスを想定して具体的に検討することが必要になります。


※ 書きためて日々アップしていく予定でしたが、諸事情によりまとめてアップしました。