2.インセンティブを考える

管理報酬でカバーされる範囲を正確に把握することは非常に困難ですが、少なくとも桁数レベルでは把握できるのではないかと思います。
投資案件に関する費用について大きな論点がありますが、場合分けをして思考を進めることができると思います。

これをベースにファンド運営者のインセンティブの観点から、管理報酬が適切であるかをだいたい考えることができます。

例として、管理報酬の根拠からは、年間の管理報酬額として、適当な利益込みで5億円がふさわしい場合を考えてみます。

①ファンドの規模(基本的にコミットメント額で計算。)が250億円である場合

管理報酬を2%とすると、ちょうどのは適切であると考えられます。

②ファンドの規模が1000億円である場合

1000億円の2%は20億円となります。5億円で適切なところを20億円を受領することになるので、管理報酬だけで15億円も余計に利益が出ます。

このような状況になると、ファンド運営者は、成功報酬又はキャリード・インタレストを稼がなくても十分な収益をあげられることになります。
その結果、投資案件を成功させようというインセンティブは相対的に弱まります。

③ファンドの規模が50億円である場合

50億円の2パーセントは1億円です。
5億円-1億円で、4億円の赤字です。
ファンド運営者としては、何としても投資案件を成功させて、成功報酬又はキャリード・インタレストを稼がなくてはなりません。
その結果、投資案件を成功させようというインセンティブは強くなります。


続きます。