有価証券報告書の提出が必要な場合について整理してみました。
なお、以下の説明は株式会社の発行する株券を前提とします。

(1) 有価証券報告書提出義務

金商法24条では、以下のいずれかに該当する場合には、有価証券報告書の提出義務が発生します。
  1. 金融商品取引所(プロ向け市場を除く。)に上場している
  2. 有価証券届出書または発行登録追補書類を提出した
  3. 当該事業年度又は当該事業年度の開始の日前4年以内に開始した事業年度のいずれかの末日における株主数が1000人(令3条の6第4項)以上であるもの
最後の点については、株主数の数え方について金商法24条4項、開示府令16条の3に規定があり、有価証券信託受益証券や預託証券が使われている場合には背後にいる実質所有者も数えることとなります。

店頭市場があればそこで流通するものについても政令指定により有価証券報告書提出が義務づけられるのでしょうが、いまのところ店頭市場がないので、金商法24条1項2号は空振りになっています。

なお、有価証券届出書を提出して公募、取引所上場、継続開示義務発生、というのがセットになっているのが一般的な例だと思いますが、上記のとおり、公募せず上場した場合も、上場せず公募した場合も、公募しなくても株主数が1000人以上となった場合も、有価証券報告書の提出義務が発生します。


続きます。