Biz Law Hack - 別館

半匿名ブログで過去に書いた法律記事をこちらに写しました。
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カテゴリ:ETN

7.課税上の取扱い

課税上の取扱いの前提として、ETN保有者の状態をおさらいすると、以下のとおりです。
  1. 満期に基礎指数の応じて計算された金銭を受領する契約上の地位を有する
  2. 期中は利子・配当など何も受け取らない
  3. 裏づけ資産に対する持分は持たない
  4. 3.の結果、参照指数に関連して発生する配当、利子などに対する持分もない
ETNの課税上の取り扱いについて内国歳入庁は立場を明らかにしていませんが、実務上、プリペイド・フォワード(prepaid forward)として扱われています。

プリペイド・フォワードというのは、AがBに最初に決まった額の金銭を支払い、所定の期間経過後にBがAに対して指数に連動した額の金銭を支払うという取引です。

かえってわかりにくいかもしれませんが、小豆の先渡取引の、(i)小豆の代わりに指数に連動した額の金銭を交付する、(ii)売買代金を売買期日ではなく約定時に支払う、という取引です。

保有者は、譲渡、償還または満期のタイミングで、受領した金額と簿価(basis)の差額に等しい金額だけ、譲渡所得又は譲渡損失をを認識すべきことになります。

ただし、将来の課税上の取り扱いが変更される可能性があるので注意が必要です。

この点については、本当に売買なのか?という実体と形式の問題があって、課税的にはとても興味深い論点があるのですが、本旨に外れるので別途機会があればまとめます。

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4.ETNと証券法

ETNは有価証券に該当するので、公募するには、証券法に基づき登録を完了する必要があります。

ETNは、基本的に金融機関が発行するため、WKSI(Well-Known Seasoned Issuer。定義はRule 405)による自動発行登録(automatic shelf registration)として公募されることが一般的です。

5.ETNと投資会社法

ETNの発行者は、投資会社には該当せず、投資会社法上の規制を受けません。

したがって、ETNの発行者は、投資会社法の救済措置を必要としません。

6.ETNと取引所法

ETNについては、取引所法が適用されます。そのため、ETFと同様に(ETFについてはこちら→)、レギュレーションMのRule 101と102、Section 11(d)(1)、Rule 11d1-2について救済措置を取得する必要があります(こちらこちらを参照)。

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1.ETNとは何か

ETN(Exchange Traded Note)が何かについては、前に簡単にまとめました(こちら)。

ようは、裏づけ資産のない指数連動の上場債券です。ファンドではありません。

少し法律的にいうと、ETNは、長期の満期(maturity)であり、その満期には、ETNの元本額相当額に指数要素(index factor)を乗じて適用ある手数料を控除した額が保有者に対して現金で支払われるというものです。指数要素は、「当該日の関連指数の終値の当初価格設定日の終値に対するの比率」とされることが典型的です。

そして、満期までの間は取引所(又は店頭)で取引されます(期中償還も可能です)。

2.発行と償還

ETNの発行者は、当初に一定量発行し、また必要に応じて随時追加発行を行います。

この発行にあたっては、必要量以上のETNを発行し在庫として保有しておき、必要に応じて販売を行うというのが一般的のようです。

そして、原則として少なくとも週に1回、償還が可能とされます。

ETFにおける解約ユニットのように、一定量のまとまりで償還することが必要とされており、ブローカ-・ディーラーその他の金融機関がETNを集めるサービスを提供している場合があります。

3.裁定取引の機会とETN価格の透明性(Transparency)

ETNの現在価値(基礎指数に連動)と取引価格との間に乖離が生じた場合、裁定取引の機会が生じます。

すなわち、ETNが基礎指数と比べて安値で取引されていれば、ETN買い・基礎指数売りで利益がでます。逆にETNが基礎指数と比べて高値で取引されていれば、ETN売り・基礎指数買いで利益が出ます(ETFについて少し詳しく書きました→こちら)。

この裁定取引には、ETNの流通市場における価格透明性が必要不可欠であり、ETNの参考指標(indicative value)の開示が取引所によって義務付けられています。


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