Biz Law Hack - 別館

半匿名ブログで過去に書いた法律記事をこちらに写しました。
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カテゴリ:ETV(商品ETF)

1.ETVと投資会社法

ETVは、投資会社に該当しませんので、投資会社法の規制を受けません。その結果、ETFのような救済措置も必要としません。

2.ETVと証券法

ETVは証券法の下ではETFと同様に扱われるため、公募を行うためにはSECへの登録が必要となります。

ただし、ETVは投資会社ではないため、無制限の持分を販売することはできないという点でETFとの相違点があります(ミューチュアル・ファンドについてはこちらを参照)。

そのため、持分数を指定して登録する必要があり、この数の持分の販売が終了した場合には、新しいRegistration Statementを提出しなければなりません。しかも、この販売数の計算にあたって解約数は相殺されません。

提出すべきRegistration Statementは、発行登録を使う場合を除き、Form S-1が使用されます。

ミューチュアル・ファンドの場合にはForm N-1Aが使用されるのですが、これに比べてForm S-1には不利な点があります。

たとえば、Form N-1Aでは、追加情報(statement of additional information又はSAI)というパートは投資家のリクエストがあったときだけ交付すればよいのですが(こちらを参照。)、Form S-1のときは、投資家の要求の有無に関わらず完全版の目論見書を交付する必要があります。

なお、コモディティ・プールである場合には潜在投資家に対して開示書類の交付が求められる点については、前に記載したとおりです。

3.ETVと取引所法

ETFに関する取引所法からの救済措置については以前まとめましたが、

ETVについても、ETFの場合と同じような問題が生じるため、SECは取引所法Rule 10a-1、レギュレーションMのRule 101とRule 102について集団的救済措置を出しています(こちらを参照)。

これは典型的な集団的救済措置とは少し体裁が異なりますが、"the Staff will no longer respond to requests .... relating to other CBIVs, unless they present novel or unusual issues."といっており、集団的な救済措置となっています。

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ETVは、有価証券に対して投資をするものではないため、投資会社に該当しません(投資会社の定義→)。

したがって、規制された投資会社(regulated investment company)としての課税上有利な取り扱い(こちらこちらを参照)を受けることはできません。

そのため、ETVレベルと投資家レベルの二重課税を避けるべく、ETVは、委託者課税信託(Grantor Trust)又はリミテッド・パートナーシップ(Limited Partnership)に該当するように組成されます。

委託者課税信託というのは、日本の法人税法におけるいわゆる本文信託のようにパススルー扱いとなる信託です。リミテッド・パートナーシップとは、組合としてパススルー扱いとなります。

このように組成されたETVは、投資会社と比べて証券法上などで不利な面もありますが、取引所の上場規則においてコンプライアンス要件やコーポレートガバナンス要件などにおいて要件が緩和されるなど有利な面もあります。


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1.商品取引アドバイザーの登録

商品取引アドバイザーは、商品取引所法に基づき登録を行う必要があります。この登録義務は、コモディティ・プール・オペレーターと同じく商品取引所法Section 6mに規定されており、手続きは基本的に同じです。

ただし、2つの例外があります。

まず、過去12ヶ月の間に15名以上の顧客に対してサービスを提供しておらず、かつ公衆に向けて自らが商品取引アドバイザーであると表示していない場合、登録義務から除外されます(Section 6m(1))。

したがって、自らがマネージャーとなっているファンドにのみ助言を行うコモディティ・プール・オペレーターなどは、商品取引アドバイザーとしての登録義務から除外されます。

また、SEC登録のインベストメント・アドバイザーは、その主たる業務が商品取引アドバイザーとしての業務ではなく、かつ主として商品先物取引・商品オプション取引を行うファンドの商品取引アドバイザーとして活動していない場合、登録義務から除外されます(Section 6m(3))。

2.商品取引アドバイザーに関する各種規制

商品取引アドバイザーには、コモディティ・プール・オペレーターと同じような規制が課されていますが、ETVに関しては、登録義務を負う商品取引アドバイザーが多くなさそうなので、割愛。

3.商品先物業者に関する規制

商品先物業者にも、登録義務(Section 6f)や各種規制が課されていますが、本題とそれるため割愛。

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3.開示書類の交付義務

コモディティー・プール・オペレーターは、原則として、潜在的投資家に対して、投資契約(subscription agreement)を提供するのと同時かこれに先立って、開示書類(Disclosure Document)を提供し(CFTC Regulation 4.21(a))、全米先物協会に提出する(Regulation 4.26(d))必要があります。

開示書類に記載すべき内容についてはRegulation 4.24及び4.25に規定がありますが、ざっくりといえば、コモディティ・プールに関する情報、コモディティ・プール・オペレーターに関する情報、コモ ディティ・プール・アドバイザーに関する情報を記載する必要があります。

この開示書類については、コモディティ・プール・オペレーターは、潜在的投資家より開示書類の受領に関するacknowledgementを取得する必要があります(Regulation 4.21(b))。

ただし、ETVについてはノーアクションレターが出されており(上記のアカウント・ステートメントに関するものと同一のレター。)、一定の条件の下、当初のファンド持分の購入者又は認定参加者の公衆に対する販売については、開示書類の交付は不要としています。

4.禁止行為

Regulation 4.20は禁止行為について定めており、ファンド資産の分別管理などを規定しています。

また、Section 6o(1)は、取引所ルール10b-5のように、詐欺的行為などを禁止しています。

5.帳簿書類の作成保存

Regulation 4.23は、帳簿書類の作成保存について定めています。

作成保存すべき帳簿書類には、コモディティ・プール自体に関するものとコモディティ・プール・オペレーターに関するものがあります。これらの書類は、一部の例外を除き、投資家からの閲覧・謄写に供し、又は投資家の費用において投資家に対して写しを送付しなければなりません。

これらの書類は、全米商品先物取引委員会の要請があった場合には、写し又は原本を提出する必要があります(Regulation 1.31)。

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コモディティ・プール・オペレーターに関する規制として主要なものは以下のとおりです。

1.登録

コモディティ・プール・オペレーターは、商品取引所法に基づき登録を行う必要があります(同法Section 6m)。

Section 6nやCFTC Regulation 3.10が登録手続きについて定めていますが、登録申請者は全米先物協会に対してForm 7-Rを提出するほか、プリンシパルについてForm 8-Rを提出する必要があります。

プリンシパルについてはCFTC Regulation 3.01(a)にあり、ややこしい定義となっていますが、たとえばコモディティ・プール・オペレーターが法人の場合、取締役、社長、CEO、COO、CFO、商品先物事業担当部長のほか、10%以上の株式をを保有する者などがこれ含まれます。

また、コモディティ・プール・オペレーターの勧誘業務に関連する関連者(associated person)も登録が必要となります(Section 6k、Regulation 3.12)。

2.報告義務

(1) 月次及び四半期報告

コモディティ・プール・オペレーターは、原則として、投資家に対して少なくとも四半期に一度(純資産が500,000ドルを超える場合には月に一度)、損益計算書(Statement of Income)及び純資産変動表(Statement of Changes in Net Asset Value)を含むアカウント・ステートメント(Account Statement)を提供する必要があります(Regulation 4.22(a)(b))。

ただし、全米商品先物取引委員会スタッフは、ETVについて、月次のアカウント・ステートメントがコモディティ・プール・オペレーターによりweb上で開示されることを条件として、投資家に直接交付されることは必要ないというノーアクションレターを出しています(こちらを参照)。

(2) 年次報告

コモディティ・プール・オペレーターは、原則として、会計年度終了後90暦日以内に、投資家に対して年次報告書を提供する必要があります(Regulation 4.22(c))。

年次報告書は、全米先物協会を通じてCFTCにも提出される必要があります。

上記のアカウント・ステートメントに関する救済措置は、年次報告書には適用がありませんので、Webサイトに開示したとしても投資家に対する交付が必要とされます。

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