Biz Law Hack - 別館

半匿名ブログで過去に書いた法律記事をこちらに写しました。
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カテゴリ:アメリカ公募ファンド

投資会社法の条文上の区分について。

投資会社法Section 4は、投資会社について以下の3つの類型を定めています。
  • 決まった金額の支払いを約束する証書を発行する額面証書会社(Face-amount certificate company)
  • ユニット・インベストメント・トラスト
  • 上記二つの類型に該当しないマネジメント・カンパニー (Management company)
さらにマネジメント・カンパニーは、販売・解約を行うかどうかによって以下の二つに分けられます(Section 5)。
  • オープンエンド・カンパニー(Open-end company)
  • クローズド・エンド・カンパニー(Closed-end company)
マネジメント・カンパニーのうちオープンエンドカンパニーに該当するものが、ミューチュアル・ファンドと呼ばれます。ミューチュアル・ファンドとして定義されているわけではありません。


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投資会社法について、少し詳しく見ます。

なにが投資会社に該当するかについては、投資会社法のSection 3が定めています。

有価証券に投資するミューチュアル・ファンド、ユニット・インベストメント・トラスト及びクローズド・エンド・ファンドの場合、Section 3(a)(1)(C)の「主として有価証券に投資を行う事業を行い又は行おうとする有価証券の発行者であって、当該発行者の総資産の40%を超える額を投 資有価証券に投資し又は投資しようとする者」に該当します。したがって、投資会社法の投資会社に該当し、同法の規制を受けます。

ここで、「投資有価証券」(investment securities)については、Section 3(a)(2)に規定があり、アメリカ政府等による保証の付された有価証券などの所定の有価証券を除く全ての有価証券をいうとされています。

投資会社法Section 3の(b)及び(c)は、投資会社法からの除外事由として多くの項目を列挙していますが、ミューチュアル・ファンド、ユニット・インベストメント・トラスト及びクローズド・エンド・ファンドは、通常これらの除外事由には該当しません。

なお、投資会社の定義に該当したとしても、投資会社法Section 6の除外事由に該当する場合には、登録義務などは適用されません。典型的な公募ファンドだとあまり重要でもありませんが、Section 6に該当すかどうかがコスト等の結果を大きく左右するので、ものによっては大事な条文ではあります。


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ミューチュアルファンド、ユニット・インベストメント・トラスト及びクローズド・エンド・ファンドは、投資会社法(Investment Company Act of 1940)の投資会社(investment company)として登録を受けることが必要とされ、同法の規制を受けます。

また、その発行する持分(share)については、証券法 (Securities Act of 1933)及び取引所法(Securities Exchange Act of 1934)の規制も受けます。

これらのファンドが取引所に上場し取引所で取引される場合、ETFと呼ばれることになるのですが、特別な規制が適用されます。ただし、取引所に上場するファンドのうち、商品に投資するものはETV(Exchange Traded Vehicle)と呼ばれ、投資会社法ではなく別個の規制を受けます。

不動産に投資をするファンドであるREITも投資会社法の適用を受けません。税法上の特別扱いが認められており、内国歳入法に従った運営が行われている。

日本だとファンドは投資対象に関係なく基本的に投信法でカバーされるのですが、アメリカの場合は投資会社法の適用範囲は狭目になっています。

投資会社法の「会社」の意味については、こちらこちらを参照。

なお、各エンティティは、州法に基づき設立され、州法による規制を受けます。なので、ガバナンス関係などはまず州法に従う必用があります。投資会社法は、州法上規律されているエンティティにさらに規制をかけるという性格を持ちます。


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アメリカの公募ファンドは、以下の3つに区分されます。
•    ミューチュアル・ファンド(mutual fund)
•    ユニット・インベストメント・トラスト(unit investment trust)
•    クローズド・エンド・ファンド(closed-end fund)

最もポピュラーなのはミューチュアルファンドです。日本で言うところの投資信託です。なので、これについての説明は多めになる見通しです。

ユニット・インベストメント・トラストはUITと言われたりしますが、使われる場面は限られています。初期のETFにはこれが使われていました。

ミューチュアル・ファンドとUITは、オープン・エンド型ファンドに分類され、その持分(share)について継続的に募集(offer)・解約(redeem)が行われます。

また、クローズド・エンド・ファンドは、少なくとも日本にいて見かけることは殆ど無いんじゃないかと思います(間違ってたらごめんなさい)。

クローズド・エンド・ファンドは、その名前の通り、クローズド・エンド型ファンドであり、その持分の継続的な募集・解約は、原則として行われません。

取引所に上場しているのがETFです。ETFの意義についてはこちらこちらで書きました。商品に投資するのはETVと呼ばれたりします。

日本でもおなじみのREITは、形態はは公募ファンドの枠には入りそうですが、アメリカ法的には他の公募ファンドとは別の区分になっています。

また、ETNという商品もあるのですが、ファンドですらありません。


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アメリカのファンド法制について本を書こうかと思って、ロースクール中にせこせこと用意していたのですが、ローファームでの仕事が始まってしまいました。

ローファームでいろいろ学べそうなので、完成品になるのはだいぶ先になる見通しです。これまでのプロダクトを放置しておくのももったいないので、現状出来ているところを小分けにしてブログに書いていってみようかと思います。

ローファームでの研修をしているとブログのネタも結構に書けることも多くないので、一石二鳥といったところでしょうかね。

円高の中で、海外の公募ファンドに対する日本の投資家の注目も高まっているのではないかと思います。

東証で外国ETF市場ができたこともあり、ETFについて解説する書籍の数も増えてきているみたいですが、アメリカの公募ファンド(投資信託)について法的な側面を解説した文献はあまりなさそうです。

なので、どこかで誰かの役に立つと幸いです。

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