Biz Law Hack - 別館

半匿名ブログで過去に書いた法律記事をこちらに写しました。
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カテゴリ:公募ファンド

(2) JREITは上場している

JREITは取引所に上場している点が伝統的な投資信託と異なります。
これによってガバナンスの必要度が上がるでしょうか。

私は、上がると考えています。

取引所に上場する場合、日本国内のみならず海外の投資家からの投資についても考える必要が高まります。そして、海外の投資家を考えた場合、ファンドにガバナンスが効いているというのは、安心して投資できるかどうかという点から重要になってきます。

公募ファンドの最大の市場はアメリカですが、ここでは公募ファンドには一般的にガバナンスが効いています。

証券に投資するミューチュアルファンドはその法形態にかかわらず投資会社法の下でのガバナンスが効いています。不動産に投資するREITも会社形態で設立されるものは通常の会社として(特別なエンティティはない。)ガバナンスが効いています。

なので、世界の投資家は、ガバナンスがあるファンドに馴染みがあり、ガバナンスがないと身構えてしまうことが想定されます。特に REITの場合には小口の投資家の割合が高いので(大口投資家は不動産自体に直接投資することができる。)、馴染みのありそうなエンティティを選ぶ要請は高いと思われます。

したがって、上場することでガバナンスの必要度は上がります。


続きます。


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2.投資信託で足りる?

我が国では、JREIT登場まで、投資信託が公募ファンドのエンティティとしての地位をほぼ独占していました。そ のため、投資家に馴染みのある投資信託が良いのではないかという意見は強かったのではないかと思われます。

(1) 投資対象の違い

JREITの投資対象は、伝統的な投資信託とは異なります。

直感的には、不動産に投資するファンドは、有価証券に投資するものと比べてガバナンスの必要度は高まるように思われます。

論理的に説明するのは難しそうですが、有価証券と比べて分散度合いが低く、ハズレた場合にデカイというのはありうるのではないでしょうか。

また、私の直感的がある程度理解を得られるものだとすると、投資家の信頼という意味でやはりガバナンスが必要となるのだと思います。


続きます。


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JREITはなぜ投資法人を使うか。

他にも使いうるエンティティはあるのですが、JREITは投資法人というエンティティを選択しています。

当事者ではないので本当のところはわかりませんが、この理由を考えてみました。

1.税法上の理由?

すぐに思いつく理由としては次のものがあります。
「租税特別措置法67条の15を使う以上は投資法人しかありえない。」

JREIT導入時には税制上の手当もあわせて検討したはずなので、租税特別措置法は理由になりません。必要があれば、租税特別措置法上の手当がされていたはずです。

当時の法律まで確認していませんが、現行法を前提とするならば、投資信託を使った場合、法人税法上集団投資信託に該当し、法人課税信託にならないのではないかと思います(条文をさっと見ただけなので、自信はありません)。


続きます。


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2.ETFは、現物で設定・解約をする必要がある?

ETFは、設定・解約にあたっては現金ではなく有価証券とファンド持分が交換される必要があると考えられることも多いのではないかと思います。

設定解約に現物が用いられるものが典型的なETFといえますが、それ以上に投信 法の規定が影響しているのではないかと思います。

投信法8条は、金銭信託以外の投資信託を原則として禁止しています。この例外は政令に委任されていますが、ETFが例外のひとつと位置づけられています。これが上記のような理解に影響していると思います。

具体的には、投信法施行令12条です。

1号は、設定時は金銭を信託する場合(金銭の信託)についての規定です。公募の場合には、上場又は店頭登録が必要とされています(ロ)。なお、指数連動型である場合の規定が括弧内にあります。

2号が典型的なETFについての規定です。
指数 連動型であること、運用対象が有価証券又は商品であること、設定・解約は現物のバスケットで行われる、上場又は店頭登録されること、という要件を満たす場合には、設定・解約ともに現物で行うことが許容されています。

「ETF=投信法施行令12条2号に該当するもの」と考えてしまうと、現物で設定・解約されるものがETFということになりそうですが、投信法施行令12条は、金銭信託の例外を定めているだけで、金銭信託であるETFについて規定するものではありません。

投信法施行令12条1号でも、金銭の信託が行われる場合にも(しかも指数に連動しない場合でも)上場しうることが前提とされています。

なので、現物で設定・解約をすることはETF要件ではありません。



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